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最近日本中に話題になったのはなでしこ澤さんの事だった。彼女は国際サッカー連盟(FIFA)の2011年女子世界最優秀選手に選ばれた。2012年1月9日(日本時間10日)FIFA年間表彰式はスイスのチューリヒで行われた。成功者の裏は波乱万丈の人生だった。長年で女子サッカーは日本国内で男子サッカーと比べれると人気がないスポーツだった。成績が悪かったので、途中で辞めた女子選手も少なくなかった。
振り袖姿でステージに上がった澤は、受賞の喜びを淡々と述べた。そのスピーチの中に、やはり彼女らしいフレーズがあった。「このような素晴らしい賞をいただけたのは、会長、監督、コーチ、チームメート、家族、友だち、今まで女子サッカーに携わってくれた、すべての方々のおかげだと思っています」 受賞したのは自分だけれど、自分1人で賞にたどり着いたのではない。「一番じゃない」澤は、舞い上がることなく、自分を客観視しているのだ。澤は事あるごとに「サッカーは1人でやるものではない」と言い、「仲間との団結力」を勝利の糧とする。全員が献身的にプレーするからこそ、総合力で相手を退けられると胸を張る。
彼女の19年間振り返ると、今の成功はおかしくない。この賞をもらえるべき人である。
式で一問一答は次の通り。
―名前を呼ばれて。
まだ実感が湧かない。自分が代表に入って18年。女子サッカーに携わった全ての人がいたから、素晴らしい賞を取れた。いろいろな重みが詰まったトロフィー。
―本命だった。
3人の候補にノミネートされただけで満足だった。受賞はびっくりだし、うれしい。
―日本サッカーの将来にとって。
日本の選手でも、世界最優秀選手になれるという夢を子供に与えられた。すごく大きな意味。
―メッシの横に並んで。
よく分からない。言葉が出てこない。
―衣装を着物にしたのは。
日本を代表している。一番清楚(せいそ)で日本人らしいのが着物姿なので。
―感極まった瞬間は。
ノリさん(佐々木監督)が受賞して、スピーチにぐっとくるものがあった。うるっとした。
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