日本人形協会が10月18日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン（USJ）のハロウィーンイベントの一環として、人形供養で知られる淡嶋神社（和歌山市）から借りた人形を陳列しているUSJと、貸し出した神社に抗議文を送ったことを発表。波紋が広がっている。
USJでは9月10日から11月6日までの期間限定で、「ハロウィーン・ホラー・ナイト」を開催。これまでもハロウィーンには力を入れていたUSJだが、今年は“パーク史上最多＆最恐の10大ホラー・コンテンツ”を用意。新登場の“純国産ホラーの恐怖”を謳う「Jホラー・エリア」では、淡嶋神社から借りたという数百体もの人形が陳列されているほか、その人形がゲストのほうに忍び寄ってくるなど、奇怪な現象が次々と起こる屋内型アトラクション「祟（TATARI）～生き人形の呪い～」をオープンしている。
人形貸し出しにあたり、淡嶋神社の前田光穂宮司は、USJの公式ウェブページに「人形は人に見てもらい、遊んでもらうために生まれてきており、多くの人たちに遊んでもらうことは、人形たちにとって良い供養にもなる」というコメントを寄せている。しかし、日本人形協会は、「心理的恐怖を目的に、数百体にも及ぶ日本人形が使用されている」こと、そして「人形供養を目的に全国から淡島神社に奉納された実際の人形が転用」されていることを問題視。「日本人形のイメージを著しく損ねる」とし、風評被害を訴えた。
これまでにもTwitterには
「これはアカン。持ち主が色々な思いで供養の為にだした人形。
お性根抜きがしてあるからって、こういう事に使っていいものじゃない。
発想が…(以下略）」
「USJのお化け屋敷に供養済みの人形を利用。別に良いんじゃないの？供養済みで産廃になった物の二次利用。怒る人はそんなに大切ならば出さなきゃ良いでしょ」
と賛否あったが、今回の抗議声明により一気に議論が活発化。
「これガチであかんやつでは」
「USJよりも淡嶋神社にはかなりガッカリしてる。供養してと人形を寄せた人の気持ち考えないのか？お化けにされんだぞ」
「これは借りた側よりも、貸した淡嶋神社の方に問題があります。元の持ち主は、大事にしてきた人形を感謝の気持ちをこめて神社に納めたはずです。お化け屋敷に展示されるとは夢にも思ってなかったでしょう。こんなものは神道の考え方ではありません」
といった批判が多いが、一方で、
「USJ、人形たちはわりと喜んでいると思うから別にいいと思う」
「人形って元々遊ぶためにあるんだからさぁ、ずっとそこに置いておくだけとかよりこうやって楽しんで貰える方がいいと思うんだけどなぁ……」
など、USJと淡嶋神社による取り組みを肯定する意見や、
「いやぁそうはいうてもなぁ。
やっぱ人形って怖いもんやん？
つーか人形が恐怖の対象として扱われてるのなんて今さらやのになんで今さら抗議？」
「日本人形協会がUSJに抗議ってもねぇ…現に人形に関しての祟り話やホラーは五万とあるわけで、今更抗議したところでそういう目で見る文化は出来ちゃってるし、USJだけに抗議すんのも意味わからんなぁ」（原文ママ）
「それ言うたらチャッキーやって人形やしな。ホラーの定番やから、今更USJのせいで人形が誤解されるなんてことないと思うんやけどなあ」
と、日本人形には昔から様々なホラー話があることから、“今さら風評被害として抗議するのはいかがなものか”という立場の人も少なくない。
なお、時事通信によれば、抗議に対し、USJは「抗議文の指摘は法的な根拠に基づいたものではなく、アトラクションは予定通り続ける。ただ、貴重な意見として参考にしたい」とコメントしているという。
記事：http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161021-00000007-rnijugo-life
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